とってもおしゃれブログ

へそまがりな洋服好きの中年が全然おしゃれじゃない偏屈アイテムについて個人的な思い入れを語るブログです。

好きだったのよあなた。胸の奥でずっと。

僕が無類の L.L.Bean 好きであることは、これまでも当ブログでちょろちょろ書いてきたかと思っておりますが、実は同様に、古着をきっかけにして好きになったブランドがあります。

 

Woolrich(ウールリッチ)。

 

https://www.woolrich.com/

※リダイレクト設定がされており、日本国内からはUSA本国のサイトに飛べなくなっていますね。

 

 

さて、もともと僕がL.L.Beanのファンになったのは古着からでした。

 

古着に馴染みがない方はご存知ないかもしれませんが、古着でもブランドというものは重要視されます。現存していないメーカーが重宝されたり、アイテムごとに認知されている特有のブランドがあったり、現行品では安物なのに古着では人気があって高値が付いているブランドがあったり……。

下手したら新品よりも「ブランドタグ」に付加価値がある世界です。古着は、決して「安いから」だけで支持されているわけではありません。

 

今でこそどこの古着屋でもL.L.Beanが人気となり、ブランドネームを加味した値段が付けられていますが、10年近く前まではL.L.Beanは古着ではあまり人気が無く、いわゆるワン・オブ・ゼムとしてレギュラー品扱いをされていた印象です。

単純に、どのお店でも、同アイテムで他の有名ブランドと比べると圧倒的に安かったのです。

 

古着で最も人気のあるアウトドア・ブランドは、ご存じ「Patagonia」。そして旧タグの「THE NORTH FACE」や、「SIERRA DESIGN」のマウンテンパーカ。他には短期間しか製造されていないダウンメーカーの「Rocky Mountain」などなどマイナー・ブランドが人気で、フィールドJKTやトートバッグなど一部のアイテムを除き、かつてL.L.Beanはその後塵を拝していたのです。

 

僕は古着業界内部の人間ではありませんのでハッキリとはわかりませんが、

●大手ブランドなのでタマ数が多く、希少性が低い

●(00年代まで主流だった)細身のアイテムが少なく、どれもシルエットが野暮ったい

などの理由だったのではないかと思います。

 

でも僕はL.L.Beanの品質がとてもよく、さらに、浅い年代のアイテムにも古着ファンが大好物の「Made in U.S.A.」がたくさん残っていることに目をつけ、L.L.Beanを率先して買うようにしていました。誰にも評価されていないかったので「自分だけが知っているものを見つけたぞ!」という喜びもありました。

 

しかし時代は進み、人気のシルエットが変わってきたことや、僕と同じように「新しい価値」を見出そうとする人やショップも増えてきて、L.L.Beanもだんだんと見つかり、今では店頭で「L.L.Beanの○○」と枕詞が付くようになってしまいました。

ただし超メジャーブランドなのでタマ数も豊富でしょうから、古いものでもまだヴィンテージ的な値段にはなっておらず、まだまだ安く買えます。あくまで昔と比較すると……のハナシ。

 

それとまったく同じ扱いだったのが、Woolrichです。

 

そのブランド名どおりウール製品がメインのメーカーで、CPOシャツやウールのハンティングJKT、マウンテンパーカなどなど数々の良品があるにもかかわらず、どこでも値段が安かったのです。長い歴史のあるアウトドアメーカーであることもL.L.Beanと同様ですので、タマ数が豊富でもあったのでしょう。

同じようなジャンルのブランドに「FILSON」がありますが、FILSONのマッキーノJKTは古着屋ではウールリッチのハンティングJKTよりも断然高い。これもタマ数の問題かと。安いのをいいことに、「絶対にフィルソンよりウールリッチだね」と嘯いていたものです。

 

これまでいろんなものを安く買いました。ウールシャツ、ジャケット、セーター、ネルシャツ……

なんせ、mixiでコミュニティを立ち上げて管理人をしていたくらい好きでしたからね、あたしゃ。行きつけの古着屋の店員から「齋藤さんといえばウールリッチですよね」と言われたこともあるくらい。筋金入りです。

 

なのに今、手元に残っているのはなぜかこの2着のみです。それ以外は年月と共に、どういうわけかだんだんと着れなくなってきたのです。きっと平成の空気に合わず、ウールが縮んだのでしょう。

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80~90年代くらいのセーター。香港製。

普段「セーターはイギリスかアイルランドに限る!」と言っていますが、香港はイギリス領だったからかたくさんのウール製品が作られていて、品質も悪くないんですよ(“知らんけど” ってやつですが)。

Mですがゆったりめの作りで、買ってから10年くらい経った今でも着れます。

 

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いい感じにネップが入っています(厳密にはネップって違うんでしたっけか……?)。

とにかく、これはお気に入りです。毎年飽きずに「良いなあ」と思いながら着てます。

 

hb.afl.rakuten.co.jp

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こちらも大のお気に入り。

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大きなラウンドカラーがついたハンティングジャケット。15年ほど前に1万円前後で買ったはずです。

極厚なウール生地は、製造から60年くらい経ってるのにまだまだ元気。ウールとレザーに関しては古着のほうが圧倒的に品質が良いですよ。

 

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防風に襟を立てるためのチンストラップ付き。実際に立てるとエリマキトカゲみたいになります。

 

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TALONのチャック。

 

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背面にはゲームポケットとアジャスター。ディテール満載。

 

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リブも潤いはなくなってガサついてはきてるものの、まだピンピンしてる。今の服みたいにポリウレタンが入ってたらこうはいきませんよ。

 

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けっこう古くて、60年代前後のものです。

ただ、年代的には完全にヴィンテージなのですが、このアイテムに関しては意外と高くならないまま。

ブランド価値が見出され始めた今でも、下手したら1万円未満で見つかることもあります。

 

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雑誌『Free&Easy』が売れてて「ラギッド」が流行った頃のほうが逆に高かったんじゃないかしら?

 

というのも、赤のチェックやハンティングジャケットというもの自体が、どうも今のトレンドとかけ離れている印象がありまして。

てなわけで珍しくセルフィー。

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赤のチェックって、いかにもキムタクが流行った世代のおじさんが好みそうなどアメカジすぎて、現在(2021年現在)のトレンドからは遠ざかっている印象も否めません。

でも伝統あるアメカジの懐の深さというものはあって、流行りではなくとも見た目は決しておかしくないと思うんですよ。おかしくなくないですか? おかしくないですよね!? え!?

 

 

そんなお値段据え置きのハンティングJKTは別にしても、以前は安く買えていたL.L.BeanとWoolrichのレギュラー古着も、ちゃんとブランド扱いされるようになってきて、本当に徐々にではありますが値段が上がってきています。

そして、僕も “さらにその次” と見ていた Eddie Bauer や LANDS' END も、同様にレギュラーアイテムに対する注目度が高くなってきていて、人気の古着屋でも大々的に取り扱われてきています。

それはそれで結構なことではありますが、ひねくれアイテム愛好家としましては、“もう一歩さらにその次” を見つけていきたいなと思っている所存。

ちなみにTimberlandのレギュラーアイテムはもうそろそろ見つかり始めてますから、リサイクルショップで探すのは今のうちですぜ、旦那(教えてしまった……)。

 

 

さてさて、Woolrichについてはまだまだ書きたいことがあったのですが、書くのが面倒になってここで力尽きてしまいましたので、今回は前編・後編とさせてください。次回に続きます。

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続きなのでライトな内容にはなると思いますが、↑こんなのや、新品の話で。

それではまた。

 

↓後編はこちら