とってもおしゃれブログ

へそまがりな洋服好きの中年が全然おしゃれじゃない偏屈アイテムについて個人的な思い入れを語るブログです。

Pri Cure

過去にもチラッと当ブログに載せたことがあるのですが、僕が愛用しているアウターがこちら。

 

L.L.Beanのプリマロフト・ジャケット。

メーカーの正式名称は Men's Katahdin Primaloft Puffer Jacket(メンズ カタディン・プリマロフト・パファー・ジャケット)というモデル。

 

こちら元々はL.L.Beanのアーカイヴ・モデルで、オリジナルはヴィンテージでは高値で取引されています。それが数年前に一度、復刻されたのです。

話題になるような物ではありませんが、僕は個人的に大好きなモデルだったので、発売されてすぐ(の、セールのタイミング)にブルーのほうを購入しました。

 

しかもL.L.Beanって頻繁にセールをするので、その翌年に中綿アウター企画の対象で半額となり、さらに会員限定20%OFFというタイミングで色違いのグリーンも入手。見事カラバリで揃えることができました。

 

 

ちなみにヴィンテージのほうはこれよりもうちょっと丸みがあるシルエットで、前身頃のほうが短いダックテールのような作りになっていて、実はそっちのほうがカッコイイ。

hb.afl.rakuten.co.jp

 

ただ古着は当然ながらめったに見つからないうえに、状態はよくないわけで、サイズや防寒という観点で見たら僕は断然新品のほうでよかったってわけ。

むしろヴィンテージの相場の半額くらいで買えましたしね。

 

 

前回、当ブログの記事にコレを載せたときは、Arc'teryxの比較として取り上げて、「これは理想のアウターではない」ということを書きました。

 

とはいえ前述のとおりもともと好きなアイテムだったわけで、しかもかなり暖かいですから、結局はアークテリクスと三つどもえでメインの上着として愛用しています。

 

 

で、話は少し変わって。

 

僕は基本的にはネイビーを自分のベーシックカラーとしていて、ブラックを着ることはあまりありません。

黒って今ではベーシックなカラーとされてますけど、服飾の歴史的には意外と新しい色なんですよ。しかも黒を着るとモードやストリートに寄りやすいので、トラッドなテイストをベースにしたときには相性が悪いことが多い。

 

でも決して黒が嫌いというわけではなくモノによっては持ってて愛用してますし、しかもなぜか自分の中で、数年おきくらいで “ブラック・ブーム” が定期的に起きるんです。

 

そして2023年の今シーズン、その流れが久しぶりにやってきまして、黒の上着が欲しくなってきてるんですね。

ただし THE NORTH FACE や Arc'teryx のようなシュッとしたカッコイイ感じではなく、もっと丸っこくて優しい感じの黒い中綿アウターが欲しい。たとえばPatagoniaの「DASパーカ」みたいな。

でも現行のDASパーカはモデルチェンジされてシュッと感が出てしまっていて、しかも値段が超高い。

www.patagonia.jp

 

そんなときに、思い出してしまったんです。

L.L.Bean プリマロフト・ジャケットの復刻に、黒もラインナップされていたということを。

 

www.llbean.co.jp

 

これだよ、これ。

 

でもこのジャケット、結局定番化はされず、ワンシーズンだけで生産が終わってしまったんです。

上記の商品ページはまだ残っていましたが当然在庫はなく。メルカリで探してみてもまったく見つからず(しかも中古は嫌だし)。

「あのとき買えばよかった」と思ってみても、そのときは黒には興味がなかったわけで、今さらもうどうしようもない。久しぶりにタイムマシーンが欲しいと思ってしまいました。

 

前回は「自分の理想の上着ではない」なんて書いたくせに、巡り巡って、もしも黒を持っていたとしたら数年後にはそれが理想になっていたという皮肉。

そんなこんなで黒いアウターはまだ買っていません。これ以上のものを見つけられる自信がない。見つかった頃にはもう自己内ブラックブームが終わってて欲しくなくなってたりしてね。

 

こういうことがあるから僕は普段 “定番品” しか愛用しないんですよ。買い替えたい・買い増したいときにいつでもどこでも買えるものがいい。ほんと、こういう思いをしたくないので。

自分の、普段の行動原理の正しさをあらためて実感したというハナシ。

 

 

さて。このL.L.Bean上着にはちょっと逸話がありまして。

実はグリーンのほう、不良品を引いてしまったんです。

 

まずはここのカタディン・ロゴ。ステッチがズレてて一部が縫われていなかった。

これに関しては決して嬉しくはないけど、まだなんとか理解できる。

 

それ以外に、もう一点。

左胸になにか入ってる……。

 

異物混入です。

 

触ってみると、先の尖った針状のものが入っている。

これ、縫い針が折れて中に入っちゃったんじゃないの……?

 

すぐさまカスタマーセンターに連絡を入れたら、当然ながらそれなりの大ごとに。

僕としては良品と交換をしてほしかったのですが、もうすでに在庫は無く、返品対応しかできないとのこと。

 

ところが僕、どうしてもこれを手放したくなかったので、「着れればもういいや」と思い、その異物を自分で取り出してみたんです。

入っていたのはコレ。

よくわかんないけど針ではなく硬いプラスチックで、先端が尖った状態。危ないことには変わりない。

 

なので、自分で異物を取り出したことと、返品はしたくないこと、そして「この異物は別途送るので、今後は全社で気を付けてください」と改めて写真を添付してメールしたところ、カスタマーセンターからお電話が。

『異物と一緒に、ジャケットも一旦こちらで預からせてほしい。通常はお直しサービスは行っていないが、今回はロゴのほうの縫い直しもさせてください』とのこと。

そちらは甘んじてお受けしまして、1ヶ月後、手書きのお詫びのお手紙とクーポン券が添えられ、ロゴも綺麗に縫い直されて無事手元に戻ってきましたよ、というお話でした。

 

ちょっと通常では有り得ない、あってはいけないような異物混入だったのですが、とてもとても丁寧なご対応をいただき、個人的にはL.L.Beanがさらに好きになりました。

人間誰だってミスはありますから、それが取り返しのつかないレベルではないならばキーキーと怒ったりせず穏便に済ませると、最終的には丸く収まるもんだということがよくわかりました。

 

 

さて、そんなL.L.Bean。今後日本では、伊藤忠商事の手によってライセンス事業が展開されるとのこと。

それによってL.L.Beanがどう変わってしまうのかはまだわかりません。少なくともこれまでとは違うところでL.L.Beanの商品を目にするようになりますし、ブランドイメージも少なからず変わっていくことでしょう。

正直言って、僕がこれまでどおりファンでいられるかもわかりません。しかもこれだけインポート品の値段が上昇している今、これまでのように舶来品にこだわって服の趣味を続けられるかどうかも怪しくなってきました。

なので今後は日本のアイテムを買うことも増えてくると思います。

いや、そうします。ちょっと無理ですね、この状況では。

もしかしたら今後はこのブログに載せるアイテムも変わってくるかもしれません。

 

ま、そのときはそのときで。自分の価値観はもうほぼ固まってますから、そんなにおかしくなることはないと思います。なんせ、自分で自分の好みのものを選ぶセンスは抜群ですからね。

 

それでは、また。