いま久しぶりに、「持ちたい」とか「掘り出したい」とかじゃなく、「こういうのが着たい」と思ってる古着がありまして。
黄色いTシャツ。
僕が高校一年生のときに生まれて初めて買った古着のTシャツが黄色でした。
なんと、まだ持ってます。
地元に一軒だけあった古着屋にて。デッドストックでした。2,500円くらいだったかね……
もはやタグの表記も消えて、どこのブランドだったのかもわからなくなりました。
このラバープリントの割れ方ったら。
当時は持ってる服なんて少ないから着用頻度も高かったし、大学生~大人になっても着ていたので(当然のごとく、一時はパジャマに成り下がってましたが)、デッドストックからちゃんと立派な古着になりました。
着まくっていたにもかかわらず、このとおり襟元のリブはピンピン。この堅牢さは大したもんですよ。
生地はレーヨンかポリかアクリルかの化繊混で、テロッテロ。新品ならばへヴィウェイトのTシャツが良いけど、古着の場合はこの質感がベスト。
このTシャツ、いま見てもとってもカッコイイんですけど…… はい、そうですね。
いつからか、急に縮んで着られなくなりました。
人ってやっぱり何事も原点に返るんですよ。それでまた離れて、そして思い出した頃にまた返る。
故郷への帰省みたいなものですな。そうやって自分自身を見つめ直す、と。
そういうノスタルジーも込み込みですが、「原色って逆に大人の色だな」と思ったんです。
原色って世間一般的には子供っぽいとされていて大人が着ているとバカにされることもありますが、こちとらもう堂々の不惑超えです。子供っぽいもなにも、逆立ちしようが全裸だろうが、どこからどう見ても立派なオジンでございます。チン毛も胸毛もボーボーでござる。原色を着るには、白髪も目立ってきて無精髭の疲れた顔つきくらいが逆にカッコイイんじゃないかと思いましてな。
そして、年を取ると清潔で上品なものを着てバランスを取るべしと言われたりもしますけど、こういう元気いっぱいなアイテムならば、自分と同じようにくたびれて色褪せた古着のほうがバランス的にシックリくるんじゃねえの? とも思うわけです。
さらに、黄色のTシャツってアメカジの王道中の王道じゃないですか。薄手のセーターなんかではいろいろとありそうだけど、黄色という色が、ファッションの中でもうほぼアメカジ以外に考えられない(アウトドアではたくさんあると思うけど、アウトドア・ファッションはアメカジのサブジャンルみたいなもんなので)。
アメカジが好きな人以外は、黄色なんてもし欲しくなっても売ってないから着られないだろ! テヘへ、ざまあみろ!
しかもこういう感じ、流行とかオシャレとかモテとかから一番遠いのもいい。もうそういうのはお腹いっぱいなのでね。自分以外のどこの誰も注目してない感じなのが超いい。
とはいえ探すのは古着です。見つかればいいけど、ボディ(ブランド/素材)もサイズもプリントも良いものは、そうそう簡単に見つかるもんじゃない。
果たして着られるのは今夏になるのか来年になるのかはわかりませんが、これから探して行こうかなと思ってます。
楽天で検索してみるとこんな感じ。
しかも、ジーパン・軍パン・チノパンのどれにでも合うんだよなあ。ズックはVANS履いとけばいいし。コーディネート要らず。
コロナのせいで、かれこれ2年以上も帰省できていませんしね。せめて心だけでも故郷に帰りたいものだなと思っているところでこざいます。
かしこ。