とってもおしゃれブログ

へそまがりな洋服好きの中年が全然おしゃれじゃない偏屈アイテムについて個人的な思い入れを語るブログです。

能動的な消去法(ローファーのお話)

僕もそれなりに靴が好きなほうなのですが、革靴は、恥ずかしながら廉価なローファーしか持っていません。

 

f:id:saito_d:20210308101317j:plain

 

もちろんハンドソーンやグッドイヤーの本格的な英国靴も、小粋なフランス靴も大好きです。イギリスものは少しだけ持ってたこともありますし。

アメリカ靴も当然好きで、まだ日本へ正式に入ってきていないブランドが意外と多いところなんかも興味をそそられます(ALDENに関しては近年あまりにも “ビッグ・イン・ジャパン” 過ぎてちょっと引き気味に見てますが)。

イタリア靴だけは、デパートに行けば眺めるものの、あんまり好きじゃないっすけどね。

 

ところが僕、仕事でもプライベートでも革靴を履く機会がほとんど無いもので。お出かけをするにも、正直New Balanceを履き慣れてしまうと、率先して革靴を履きたいと思うこともなくなってきて。年に10回程度しか履かないんじゃないかしら。

 

でもやっぱり、革靴ってカッコイイじゃないですか。滅多に履かないとはいえオシャレー目的の革靴もとりあえず持っておきたい。それに年齢的にも一応大人なので、「ここはズックじゃマズいな」という機会も年に何回かはある。

でも僕の性格と嗜好性から、買うとなったら街の靴屋に売っているような間に合わせのものじゃなくカッコイイ海外モノが欲しい。でもそんな、年に何回かの機会のために10万円前後もする靴を買うのはさすがに躊躇われる。

 

そうやって「でも、でも、でも……」とあーでもないこーでもないと思案した結果行きついたのが「G.H.Bassのローファーでいいじゃん」という答えでした。

 

f:id:saito_d:20210308101329j:plain

キルト・タッセルの「LAYTON(レイトン)」。

hb.afl.rakuten.co.jp

hb.afl.rakuten.co.jp

 

 f:id:saito_d:20210308101340j:plain

ベーシックなペニーローファー「LOGAN(ローガン)」。

hb.afl.rakuten.co.jp

item.rakuten.co.jp

 

10年くらい前は楽天でも上野でも9,800円程度で買えましたけどね……。ま、並行輸入で12,000円くらいなら許容できる値上げ幅ですかね。

今は日本代理店が入っていますので比較的買いやすくはなったかと思いますが、代理店経由のものは値段が倍くらいしています。僕はBassなんて2万円も出して買うような靴じゃないと思ってるので、並行モノにこだわりたいところ。

 

 

こちらはBassじゃなく、デッドストックで買った古くて良いやつ。

f:id:saito_d:20210308101353j:plain

所謂ビーフロール。J.C.PENNYの「ST.JOHN'S BAY」ブランドで、MADE IN U.S.A.。ハーフソールのラバーを張ったり普通に履いたりしているうちに、ブランド名のプリントもMADE IN U.S.A.の刻印も消えちゃいました。

どこのメーカーが製造したものでしょうね。もしかしたらこれも当時のBassなのかもしれない。

 

 

ローファーはご存知のとおりカジュアル用の靴とされていて、フォーマルな場ではドレスコード的にNGとされています。それを知りつつ、僕はどんな場でもこれらのローファーで済ませています。

 

まず、スーツを着る業界での仕事は一切していませんので、打ち合わせ等の機会があってもローファーで十分通用してきました。むしろ「ちゃんと革靴で来たな」と褒められるくらい。

結婚式や葬式でも同様です。上記のドレスコードは “知ってる人は知っている” というレベルでのルールであって、広く一般にまで認知されているわけでもなく。「カジュアル靴で来やがった」と指摘されることなどまず無いと思っていいのではないかと(葬式なんて特に、紐靴よりも脱ぎ履きしやすいローファーのほうが便利!)。

もちろん国際的でフォーマルな場に出ることがあったらちゃんとした紐靴も用意しますが、この調子で生きていたら、そんな場に呼ばれることはまず有り得ないですからね……。

しかも、外人さんのビジネスマンでもちゃんとした内羽根のオックスフォードを履いてる人なんてほとんど見たことがありません。革靴の型によるフォーマル度の違いなんて、国内外を問わず、あくまでも好事家内だけでの常識かつ遊びだと僕は思っています(でもそれを否定するわけではなく、教養として覚えておいて何の損も無いと思いますし、そういう蘊蓄はむしろ大好きです)。

 

それに何と言っても、Tシャツやスウェットからスーツまで、どれにでも合う革靴なんてローファー以外に無いとも思うんですよね。外羽根プレーン・トゥも万能だけど、さすがにフーディ&ジーパンに合わせようとすると、それなりの技術や審美眼を要するのではないかと。その点、オーセンティックな型のローファーなら考えなくても馴染んでくれるので。僕はコーディネートがとても苦手なので、そういうところでいちいち悩みたくないんですよ。

 

 

てなわけで、自分本来の好みというよりも、安くて汎用性があって海外モノの靴って何かなーと考えて残ったのが、Bassをはじめとしたローファーというだけでして。あ、いや、見た目もカッコイイんですけどね。型は能動的にローファーを選んでいると思うのですが、G.H.Bassというブランドに関しては、消去法で行きついたに過ぎません。

 

せめて「安くて」という条件を外せるようになればいいんですけど、住宅ローンやら何やらを抱えているといろいろと……。

それを考えると実家暮らしの人はほんと羨ましいな。毎月その分の金で革靴買えるじゃん。同じローファーでもオールデンやウェストンやベルルッティやフェラガモやグッチも買えるんだぞ。ちくしょー。