時代の流れに加え、モードや雑誌『POPEYE』でのスタイリングが火付け役となって流行したビッグサイズも、そろそろ終わりを迎えるだろうとのこと。
困る。非常に困る。
僕も元々はタイト派でした。90年代からずっと、洋服はピチっと小さめじゃないとダメだと言われて育ってきたんですもの。
多くの男性が長年そう思い込んでいたところに、『POPEYE』における長谷川昭雄氏のスタイリングによって、実に25年ぶりくらいとなるパラダイムシフトが日本のメンズ・ファッション界で起きたわけです。
僕もそういうところはミーハーなので流行に合わせてどんどんサイズを上げてみたところ、これがまためっぽう楽ちん。脇の下や腰回りにゆとりがあるってこんなに良いものなのか!と驚いてしまいました。
もうこの歳になると、見た目うんぬんじゃないんです。やっぱり着心地が大事です。正直、一度この快適さを知ってしまったら、タイトフィットに戻れる自信は今のところありません。
でも、よくよく考えてみると、ビッグサイズ/オーバーサイズって終わるものでもないんですよ。
別に今だけの流行でもないし、むしろ80年代以降、ずっと廃れることもなくこれまでも普通にあり続けてるんですよね。
いわゆる昔風に言うところのB-BOY(今のラッパーたちのファッションはだいぶ変わっちゃったけど)、ストリート系、スケーター/サーファー、ヤンキー……。基本的にはちょっと悪い系。
でも森っぽいナチュラル系の人たちもゆったりめの服を着てたりしてるし、決して悪者だけというわけでもない(森系の人たちは不思議な葉っぱやお薬を使ってそうだから悪者な可能性もあるけど、それはまた別のお話)。
なので流行が終わるからまたタイトに戻りますとか、タイトじゃないとダサくなりますとかは一切無いと思ってて。これまでカルチャーや好みの問題で僕らのような文系やナード系とは縁がなかったというだけで、ビッグサイズはずっと昔から存在し続けているし、全然ダサくもなかったんですよ。
このたびめでたく我々の側にも大きなサイズ感が取り入れられましたので、少なくとも気分が変わるまでは続けていこうと思います。
でも気分なんて突然変わるので、そのときは余裕でビッグサイズをやめますけどね。
んで、僕の夏のワードローブのハナシ。
普段着や部屋着には無地Tシャツを、お出かけ用にはラコステ、そして酒場にはアロハをメインに着てまして、今回は無地Tシャツについて。
TシャツもかつてのS~Mサイズあたりはほとんど処分して、ゆったりめなものに入れ替えちゃってます。
過去記事とのダブりもありますが改めてまとめときます。
■ ALSTYLE APPAREL
今シーズンにまとめ買いしたのがコレ。アルスタイルを着たのは初めてじゃないけど、改めて着てみたら超良い。
6.0ozの生地は薄すぎず厚すぎずで良い具合。しかも洗濯するとキュッと目が詰まってさらに良くなる。
171cmでXLをチョイス。袖と裾はちょっと長めだけど、自分的には長すぎるということもなく、いかにも「あーゆったり着てるなあ」というホントちょうどいい感じ。
さらに、このカラバリと値段も最高。僕はここのターコイズがお気に入りです。サーモンピンクみたいな色。
規模の小さいストリート系のブランドやバンドがTシャツを作るときは既製品の無地ボディをよく使うわけですけど、気の利いているところはこのアルスタイルを使ってることが多い印象。たしかにGILDANやUnited Athleよりも気分が上がる。
でも実はアルスタイルって今はギルダン傘下なんですよ。
あの anvil も同様。
いろいろと違うブランド名でそれぞれに無地ボディを作るってのもよくわからないんですけど、過去にも同業による買収は頻繁にあるし、アメリカってそういうもんなんでしょうね。
■ Champion
当ブログでも何度か書いてますが、このヘリテイジ・ジャージーTはやっぱり最高。
厚手の生地で、幅が超広くて丈が異様に短いという、クセがありつつも完全に最近の気分のシルエット。
でもその形こそがいま終わりかけてる流行の形なのかもしれないな、とも思ったり。
Mでもかなりデカくて、日本のブランドのLサイズ以上な感じ。僕はLを着ていますが、丈が短いので勇気を出してXLにしてもいいかも。
■ PRO CLUB
僕はB-BOYじゃないので、昔は避けてたPRO CLUB。この極厚な生地と窮屈なまでのネックの詰まりはやっぱり魅力的。
でもここの大きいサイズは人気ありすぎで、夏前に買わないとXL以上が品切れになっちゃう。僕はXLを着ていますが、2XLでもいけそう。ただし2XL以上は値段が上がるのが難点。
■ Hanes
日本企画のジャパン・フィットなんて絶対にダメ。アメリカ企画じゃないと絶対にイヤ。
これのXLのサイズ感がすこぶる良いんですよ。ダバーっとしてて。これは「デカいなあ」という感じ。言うほどヘヴィウェイトでもないので、いわゆるドレープ感や落ち感(どっちも嫌な言葉!!)が出て、まさにデカく着てる雰囲気が出やすい。
これのXLはいつまでも着ていたいので、タイトフィットに戻ったらマジ困る。
とはいえビーフィT自体は定番中のド定番で昔からずっとあるアイテムなので、時代に合わせて選ぶサイズを調整していけばずっと間違いないアイテムでしょうね。
ちなみに僕、日本企画のパックTだけは認めてて、青パックを25年ほど愛用しています。数年前にサイズが日本の規格に変更されたのが残念ですけど。
てなわけで、どれも過去に取り上げたアイテムばかりですが、いつも同じ服ばかり着てるんだからしょうがない。同じものについて何度も書かないとブログ更新のためのネタが切れちゃうんですもの。
みんながみんな、過去ログを遡るわけでもないですしね。なのでこれは来年も書きます。
でも来年は、「もう今どきオーバーサイズは無いよな~。これからはタイトめだよな」とか平気で言っている可能性もあります。かなりあります。
先ほども書いたように、僕、そういうところは意外にミーハーなのでね。そういうのが洋服の楽しみじゃないですかね。はい。
それでは、かしこ。