先日、洗濯機が突然壊れまして、急遽買い替えることに。
最初に言ってしまいますと、日立「ビートウォッシュ」の縦型乾燥機能付きを購入しました。
HITACHI タテ型洗濯乾燥機 「BW-DV80H」
これまで使っていたのはPanasonicのタテ型洗濯乾燥機で、もう13年ほど経っていたので寿命を迎えていたようです。しかし機能も仕上がりも十分で本当に気に入っていたので、自分的には大ショックでした。
あたくし、これまで当ブログでは書いたことがないのですが、実はかなりの洗濯好きで。
決して専門的ではありませんが、いろんな洗剤を使い分けて目立つ汚れを落とすのが得意なのと、あくまで自分好みの仕上がりにすることにこだわりがあるというレベルの話。そのために自分の洗濯機の使い方を調べ尽くし、好みの仕上がりにするための研究を日々重ねてきました。
そんな僕なので洗濯機を買い替えるとなったら本来は一大事なのですが、なんせ突然過ぎた。洗濯は好きだけど家電に特別な興味はないので、洗濯機に詳しいわけではない。
しかし、じっくりと選んでいては何日も洗濯ができなくなるので、1〜2日のうちに買わなければならない。加えて、あまりにも急だったので予算も限られる。
- 予算10万円以内
- 汚れ落ち重視なのとスペースの都合から縦型に限定
- サイズは8kg以上で、我が家に置ける範囲内
- 乾燥機能付き
急いで下調べを開始したところで候補に上がってきたのは、継続してPanasonic。そして日立、SHARP、AQUA。その次点で東芝。
まず最初に候補から落ちたのはPanasonic。
近年、メーカー側からのお達しで量販店での割引販売を禁止し、高級路線に舵取りを変更。値段を無視できたら機能・品質的にはパナがベストなのだけど、残念ながら予算内で条件に合うモデルが存在せず断念。
残ったのは、日立 と SHARP と AQUA。
まずは日立の「ビートウォッシュ」。
何と言っても汚れ落ちの面で最も評価が高く、縦型では一番人気とのこと。値段はギリギリ。
次はSHARP。
穴なし洗濯槽で外層に水を溜めないため節水に優れ、黒カビが洗濯物に付きづらいのが最大のポイント。でも洗浄力の面では目立つ特徴は無いらしい。ただし値段は比較的安い。とはいえ身売り前を知っている我ら世代にはプラズマクラスターを含めブランドイメージは悪くない。個人的にもPanasonicの前に使っていたことがあり、当時も特に不満はなかった(しかしそのときはまだ洗濯マニアではなかった)。
最後にAQUA。
機能的に大きな特徴は無く、全体的に無難。値段はお安め。ただ、蓋が透明で、洗っているところが見える。これは洗濯好きにとって、めっちゃくちゃポイントが高い。洗濯機が回ってるとこずっと見てたいもん。
その三つ巴で、いざ最寄りの家電ショップへ。
事前に調べていた機種の中で実際に店頭で販売されていたのは、日立、SHARP、そして東芝のZABOON。残念ながらAQUAは取り扱いがなく、早々に選択肢から漏れることに。
なお6月はちょうどモデルチェンジの時期とのことで、幸運にもどれも最安値のタイミングでした。
接客してくれた店員によると、やはり洗浄力が圧倒的に高いのは日立のビートウォッシュで間違いないとのこと。その時点で頭ひとつ抜けた感じ。
SHARPは洗濯槽が穴なし構造のため、やはり脱水が弱いとの声があるらしい。でも決して性能が悪いというわけではなく、日立より1万円ほど安いのも魅力。
東芝は抗菌やウルトラファインバブル等が特徴とのこと。でもそこは目に見えないし、僕はウルトラファインバブルの類はエセ科学だと思ってるところがあるので、そこでちょっと引いてしまう。しかも貼ってある説明書きにあるとおり消費電力がぶっちぎりで高い。
ただ、日立よりも20,000円ほど安い。あと、そもそも東芝は嫌いじゃないし。
散々迷ったけども、洗濯好きとしてはなんと言っても洗浄力こそが最優先事項。そして気になる値段は、「ネットで出てくる最安値に合わせる」とのこと。
「それならば」とのことで今回は、日立ビートウォッシュが断トツの優勝を果たしたわけです。
これ、くださいな。
さて、ここからは自分の洗濯方法の話。
見た目の汚れを落とすことはもちろんですが、アメカジならではのガサッとした風合いを出すことが大事なので、柔軟剤の類は使いません。
また、体質なのか神経質なのか、洗剤残りが異様に気になる。ちょっと残っているとすぐに気づいて、干すときから指先でヌメッとしたものを感じてしまう。
そこで、自動の標準モードは信用せず、洗濯物の見た目の量から自分で水位を設定するようにしました。
それでも洗剤残りが気になることが出てきたので、すすぎの回数を標準より1回増やして3回すすぐように、お好みモードで自分で設定して洗濯するようにしたのです。
そうしたところ、洗剤残りを指で感じることはほぼ無くなってきました。
そんな自分の方法を裏づけしてくれる人が居ます。“洗濯王子”こと、洗濯家の中村祐一氏。
この方が推奨する洗濯方法が、まさに「水位を高めに設定し、洗剤の量を適切にし、溜めすすぎを3回すること」なんです。おそらく僕と仕上がりの好みが似ているというところもあるのでしょう。自分が編み出した方法とまったく同じだったことに加えて、他にもいろいろと共感するポイントが多いので、洗濯の参考にするようになりました。
なので今回、洗濯機を買い換えても、自動モードは信用せずに自分の好みで設定するということは変わりありません。
んで注文後。商品が届く前に説明書をダウンロードして機能を調べてみたんですよ。
そしたらですね。
https://twitter.com/kensaku358/status/1670241960572092417?s=20
ビートウォッシュ、すすぎが2回までしかできないらしい……
急にテンションぶち下がりです。えー、んなことあんのかよ……。
自分の洗濯方法の真髄は、洗いよりも “すすぎを3回すること” にあったと言っても過言ではない。今回は完全にベストなチョイスができたつもりだったのに、買ったあとにそんな致命的な事実が判明するとは思いませんでした。さて、どうしよう……。
やっぱりSHARPにすればよかったか。SHARPならすすぎは3回が設定できたらしい。脱水が甘かったとしても、乾く時間の差にしてみれば1時間も変わらないだろう。
しかしもう買ってしまった。評判のいいビートウォッシュの強力な洗浄力は変わらず魅力的だし、そこは間違いないはずだ……。
もう諦めりゃいいものを、「じゃあ例の洗濯王子は何の洗濯機を使っているのだろう」と調べたわけです。そしたら普通にYouTubeに動画が上がっていました。
まさかの東芝推し。
店頭で真っ先に選択肢から外した、第四の刺客だったはずの東芝「ZABOON」が、まさかの洗濯王子のオススメ機種でした。
・水量が自由に変えられる
・水流の強さを選べる
・洗いの時間を1分単位で設定できる
・洗濯途中で蓋を開けやすい
要するに、「自分流で洗濯をする場合に、最もユーザーの自由度が高いのが東芝の良さ」とのことでした。
それ、本来おれが洗濯機に求めてたポイントじゃんか……!涙
もし事前に洗濯機を選ぶ時間がもっとあったら購入前にこの動画にたどり着けていたかもしれないし、さらにちゃんと自分の要望を整理できていたら、自力で気付けていたかもしれない。
でもよりによって、選択肢でもっとも順位が低かったはずの東芝が実は自分の使い方に一番合っていたなんて、あまりにもあまりすぎる。
ただし前述のとおり東芝は電気代が日立の1.5倍程度かかるし、汚れ落ちの評判は至って “普通”。そんな使い勝手までを見通すことはかなり難しかったと言わざるを得ない。
時すでに遅し。おれはこれから日立で洗濯をしていくしかない。
「すすぎ3回」というのはあくまで前に使っていた洗濯機の目安であり、すすぎ2回で綺麗になるのであれば、それはそれで問題ない。何がなんでも3回すすがなくてはいけないというものではないのです。
なんだか釈然としないまま、「せめて汚れ落ちは想定を超えてきてくれ!」との気持ちで、搬入の日を迎えたのでした。
ついにいらっしゃいました。縦型洗濯機での人気1位であり、家電量販店スタッフから圧倒的な評価を誇るビートウォッシュ様。「いざお手並み拝見」とばかりに、標準の自動モードで任せてみました。
以下、実際に使ってみての感想。
▼ すすぎについて
結論から言うと、標準仕様の2回すすぎでも洗剤残りは問題ありませんでした! 手触りにヌメっと感はなく、ばっちりギュっとした仕上がりでした。もともと疑ってかかっているから先入観があるのに、指先でヌメりを感じることはありませんでした。これはかなりホッとしました。
でも「すすぎは3回じゃないとダメだ」という自分の思い込みを払拭するまでには至っていない。なんとか及第点というレベル。
あと、洗濯水量だけはどうしても機械の言うことなど信用ならないので、あらかじめ目測で自分で設定をしています。
▼ 「ナイアガラすすぎ」機能について
特長:ナイアガラ ビート洗浄 : 全自動洗濯機 ビートウォッシュ BW-V80H : 洗濯機・衣類乾燥機 : 日立の家電品
ビートウォッシュも以前のモデルまでは3回すすぎが設定できていたらしいのですが、この大流量のすすぎ機能が実装されたことにより、2回までしか設定ができなくなったようです。これを使えば3回なんて不要ということですな。
そこで実際に厚手のズボンを洗濯してこのナイアガラすすぎを使ってみたところ、こちらは充分満足がいくレベルでギチギチに仕上げることができました。あーよかったよかった。
ただしこの機能を使うと、水道代はかなり上がってくるらしい。それなら電気代が倍近くかかる東芝でもよかったじゃないかということになってしまう。毎回使うにはちょっと厳しい。
▼ 汚れ落ちについて
最も肝心なのがコレ。
なお前述のとおり水量については機械などまったく信用していないので、目測で高めに設定をしています。
ハッキリ言って、バッチリです! 超きれいになった!
白物を洗ったら、まるでワイドハイターに漬け込み洗いをしたときのように真っ白。信じられないくらいに白が際立っていました。これは明らかに違う。技術の進歩ってすごいなァ。
ただし検索するとたまに見られる感想なのですが、洗いが強すぎる気がしないでもない。Twitterでも使ってる方に感想を求めたところ、「プリントTシャツのプリントが剥がれる」という声もあったほど。実際に、Tシャツで襟が伸びたものもあるような気がしていします(事前に測ったわけではないので、比較は不可)。
なので今後、ダメージを避けたいものに関しては、洗濯ネットを上手く利用していったほうがよいかもしれない。
てなわけで、洗濯の仕上がりが綺麗になるのであれば、それは洗濯機としては何の問題もない……というか、普通に考えれば間違いないチョイスだったのではないかと思います。
自分のこだわりがあまりにも強すぎるせいで、普通とはズレたところばかりが気になってしまう傾向があります。
「自分が思うとおりに微調整して研究しながら洗濯をする」という遊び的要素まで考えれば東芝がベストだったかもしれませんが、それはデフォルト設定では綺麗にならないことが前提なので、本末転倒というか。
そして結局、「馬鹿とハサミは使い様」というやつです。どんな道具も自分で使い方を考えれば、どうにでもなります。
晴れて我が家にやってきた日立ビートウォッシュ。こいつのクセを掴みながら上手いこと使いこなして、また自分の理想の洗濯をしていければと思っているところであります。
とりあえず白物の白さ。これにはびっくりしました。ここまで違うのか……! これはたしかにオススメできる機種だと思います。
てなわけで、今回調べた各メーカー別の洗濯機の特徴を、以下にまとめます。
【日立】
これだけは実際の感想として
- 評判どおり汚れはめちゃくちゃ落ちてるっぽい。
- 洗いが強いので、気になるものはネット使用。
- 標準の2回すすぎでもとりあえず問題なさそう(足りなかったらそのときすすぎ直し)。
- すすぎは2回までだけど、ナイアガラすすぎで3回並みかそれ以上の効果は期待できる。
- その代わりナイアガラは水道代はかかるし、終わるまで1時間かかる。
- でも消費電力(電気代)は低め。
- 全体的にわがまま。ユーザーの自由はあまり効かない。
▼8kg 2023年新モデル
【SHARP】
- 穴なしなので黒カビはつきづらいらしい。
- 脱水は気になるほど弱くはないらしい。
- 汚れ落ちや仕上がりにはさほど特徴はないが、とにかく無難には使えるっぽい
【東芝】
- 電気代は他より高い(数字は普通に公表されてる)。
- 仕上がりや汚れ落ちは全般的に無難っぽい。とにかく普通。
- 他よりもちょっと静か。
- ユーザーの自由度が高く、こまかく設定がしやすい。
- すべてにおいてバランスがいい
- 絶対に間違いない
- 近年、デザインがかっこよくなった
- とにかく値段が高い
こんな感じっぽいので、洗濯機が急に必要になって縦型を探している人は参考にしてみてください。何の答えも出していないけど。
ただいずれにせよ、
・メーカーと洗濯機が言う水量は信じるな!
・すすぎは多すぎるくらいやれ!
これだけは間違いなく言えます。そうするだけで、洋服の汚れはけっこう落ちますよ。
それでは、また。