その存在を知ってから10年ほど。欲しい欲しいと言いながら、ずっと買わずにいた一足。
このたびようやく手に入れました。
On の「Cloud 5」
別に、希少で手に入らないわけでもなく、値段が特別に高いというわけでもありません。
ただただ、その順番が延々と回ってこなかっただけ。
だって履き心地のいいスニーカーなら new balance を何足か持ってるので、充分間に合ってるし。
しかも10年の間にダッドシューズのブームを挟んだせいで、こういうシュッとしたデザインのスニーカーがちょっとかっこよく見えなくなっていた時期もあったり。
でもその間ずっと、欲しいという気持ちが消えたことは一度もありませんでした。
それってもう完全に、自分の中で必要なモノなんだろうということで、ついに入手。
履き心地は以前に試着済みなのでわかってるとはいえ、いざ改めて履いてみたら、まぁ素晴らしいですこと。
とにかく軽いうえに、「On / Cloud」の名に恥じないフワフワのクッション性。衝撃吸収と反発性が絶妙なバランスで同居しており、その推進力はNBの900番台にまったく引けを取らない。本体が軽くてスースーするので、場合によってはNB以上の快適性かもしれない。
何しろ靴紐じゃなくゴムってのが最高ですよ。脱ぎ履きが簡単で、いちいち結ばなくてもフィット感がよい。
ちょっと感動するほどの履き心地なのに、この Cloud 5 が当ブランドでも最もベーシックなエントリーモデルってんだからすごい。
そして、最も大事なこと。
欲しいと思ってから10年間ずっと、この Cloud 5 は廃番にならずに売られ続けてきた。
僕にとってレア・アイテムであることはむしろマイナス要素で(※古着は除く)、自分の愛用品となるには “いつでもどこでも買える定番品であること” が条件ですから、これはとても重要なポイントです。
さらに、冬も夏もカジュアルスタイルが多いので、こういった主張の少ないシンプルなハイテクスニーカーは非常に合わせやすく、僕が着る服のどれにでも調和してくれるのが嬉しい。服を着るときにいちいちコーディネートをするのがもう面倒なんですよ。
なので「どうしてこれまで10年間も買わなかったんだろうか?」と後悔しているくらいなんですけど………… ええ、だって new balance を持ってますから。履く頻度を考えて、それぞれの出番が少なくなってしまうのがもったいなくて。
ただしこの Cloud 5。素材がオールメッシュなので、1月2月に履くには寒すぎてちょっと厳しそう。というわけで、秋冬はNBの頻度を高くし、春夏はOnのほうを多く履く……という感じで上手いこと使い分けができるかもしれません。
んで、業界的にはもうNIKEのブームって完全に頭打ちらしいのですが、そんな中でも On と asics と Salomon はどんどん売上とシェアを伸ばしているようなんです。
ところが街なかで On を履いている人をチェックしてみると、10代20代で履いている人はほとんど見かけず、30代以上の中年がとても多い印象。
言われてみればたしかに、こういうスマートなハイテクスニーカーをカッコイイと思うのって中年特有のセンスなのかもしれない。10代20代って、とにかく「かわいい」ことが大事じゃないですか。「かっこいい」「男らしい」ものを良しとする感性は、もしかしたらもう年寄り特有なのかもしれません。
ま、でも、それもまたいいんじゃないでしょうかね。ファッションは若い人たちだけのものじゃありませんし、そもそも年相応ってものがありますから。もう若者世代に迎合する必要もないので。
足腰も弱くなりローテク・スニーカーで遠出するのがマジでキツくなってきた今、そういった身の丈に合わせてモノ選びをしようとしたときに、On のスニーカーというのはベストチョイスとなるかもしれません。
だって、new balance のフラッグシップ・モデル、高すぎるんだもん。
まだ先行販売期間中(※2023年1月現在)となっている990v6の一般発売を今や遅しと待ってはいますけど、買えるのはいつになるかはまだ目処が立っていません。そもそもまだ990v5を履き潰してもいませんからね。まだまだ履けるどころか、大事に大事にしてるので新品同様に綺麗なのに、もう買い替えるなんてもったいなくていけませんよ。
そのv5がダメになった頃にはもうv7が出ちゃってたりしてね。
なので来年あたりに「もう On でいいや」ってなってる可能性、決してゼロではありません。それくらい履き心地は素晴らしいです。
買ってよかった。うれしいね!
てなわけで今年もよろしくお願いします。