※またも再アップ記事です。このサンダル、今シーズン(=2023年)はもういい加減に履くのやめようかなと思ってまして……
もうすぐ夏ですね。
夏はどこへ行くにももっぱらサンダルなのですが、「足が出てるくせに高いのはイヤだ」という理由で、ビルケンをはじめとした立派なサンダルはひとつも持っていません。安物ばかりを愛用しています。
実は当ブログの記念すべき初投稿はhavaianasのビーサンについてでした。
ハワイアナスの他にもうひとつ履いてるのがコレ。
ご存知、NIKE の BENASSI です。
※現在は「VICTORY ONE/ビクトリー ワン」という名前に変わったようです。
それはそれは履きやすい。しかも意外と耐久性があって、いつ買ったかわからなくなるくらい長持ちします。大名品だと思います。
これがファッション・アイテムとして流行したのは、「ノームコア」が注目されていた時期。
ノームコアは「無地を中心とした装飾の少ないシンプルな服装」のことだと全世界的に勘違いされて流布し、そのまま定着してしまいましたが、本来は違います。
もともとはアメリカでトレンド分析をしている組織「K-HOLE」によって提唱されたもので、わざわざまわりの人と違う格好をして個性を主張するのではなく、いわゆる「TPO」に即したスタイルを目指すべきであり、個性というものは服装で表さずとも本人からにじみ出てくるものだという主張が発端だったわけ。
いずれにせよこのベナッシは、そのノームコアが流行り始めた頃に、ある意味シンボル的なアイテムとして世界中で人気が拡大したんです。脱個性的な量産品であり、極めてシンプルなデザインでもあるので。
だから一時期、こんなトイレ用みたいなサンダルもれっきとしたオシャレアイテムだったんです。大衆品ではあるけども、流行をわかった人たちも履いているサンダルとして。
そうやって愛用者が増えすぎた結果、今では近所のドン・キホーテでこれもんですよ↓
もともとのノームコアの原義に照らして考えれば、ベナッシ/ビクトリー ワンはめでたく真のノームコア・アイテムになったとも言えます。まさにアンファッショナブル・ファッション。
でも世間的にはもう「流行遅れのアイテム」としか映らないかもしれません。「定番」と「流行遅れ」は似て非なるものなのですよ。
ノームコアの思想面に共感した身としては、今だからこそ履くべきであるとも言える。しかしこの売られ方を見てしまっては、やっぱり引く。
さすがにちょっと恥ずかしい。
うーんどうしよう。履き続けるべきか、それとも処分するべきか。
とはいえ。結局履くと思います。この履き心地と便利さにはとてもじゃないけど抗えない。今が耐えどき。
ダサい扱いをされる時期を耐え抜いて初めて、「定番」という称号を得ることができる。
お出かけにはちょっと恥ずかしいかもしれないから、コンビニや近所の買い物程度にはこれからも履き続けることにしましょう。
でも、これ、以前は定価2,000円程度だったんですよ。それが今では1,000円ちょっと値上がりして3,000円。
1,000円の差ってかなりデカいですよね。その差額でハワイアナスが一足買えちゃうんだから。3,300円ではさすがにもう買い替えることはない気がする。う~ん……
おまけ。
ベナッシと同時に見つけた「Super Sandals」。カッコイイね!