とってもおしゃれブログ

へそまがりな洋服好きの中年が全然おしゃれじゃない偏屈アイテムについて個人的な思い入れを語るブログです。

続 straight, no taper

前回書いたこちらの記事。

 

saito-d.hatenablog.com

 

一般的にスリムもしくはテーパードとして知られているLevi'sの505は実はストレートだということを書きましたところ、それなりの反響がありました。

 

それらのリアクションを見て、僕の言い分で訂正・補足をしなければいけない点や、新たに判明したこと(いや、実は余計にわからなくなったりもしてるのですが……)などが出てきましたので、今後の研究材料として、以下簡単にメモ書きだけしておければと思います。

 

 

① 一応、テーパードしてはいます。

「テーパードしていない」と敢えてカマして強めに書きましたが、実は、一応テーパードはしてるんです。

腿から裾に向かって細くなっているという点では確実にテーパードしています。

ただし505だけではなく、80年代以降は501もテーパードしています。まったくテーパードしていないズボンというのはヴィンテージ期の501や、Dickies 874、ペインターパンツ、フランス軍のM47のような形になります。

あくまで「501の形をストレートとして比較した場合に、505がまったく別物といえるほどの大きな差はない」ということを言いたいのです。

しかし505は “お尻まわりが大きい” ので、たしかに裾に向かってすぼまっては見える。膝から裾にかけた脚の部分は、501と同程度のストレートであるというのが今回の主張です。

 

でも……

 

 

② 505には、テーパードしていた時期やスリムの派生モデルが存在している

これは前回の記事でも赤字で強調しているのですが、意外と読み飛ばされている。

僕も実際に90年代前後のテーパードしている505を持っていたことがあるのです。だからこそ、皆にその思い込みが刷り込まれているのだと思います。

しかも、

 

www.mylevis501.com

※リンク先より画像転載

 

ツイートには2種類と書いてありますが、「20505」も入れると3種類。

そして、USA製の米国モデルのほうがテーパード強めに見えて、逆に日本企画のものが明らかなストレートとなっており、自分の想像とは真逆。もう藪の中よ。

 

とりあえず、505にはストレートのモデルとたしかにテーパードしているモデルが混在している状況で、「505は~~」という主語での断定した書き方はすべきでなかったというのが訂正ポイントとなります。

 

ただし確実に言えるのは、いま現在ならびに発売当初は、Levi's側で505のことをスリムやテーパードのモデルだとは謳っていないということです。

現行品は間違いなくスリムでもテーパードでもありません。

 

 

③ 80~90'sの古着でオリジナルレングスにこだわった場合にはテーパード感が強調されている可能性

こちらは前回の記事内にも追記した点です。

b.houyhnhnm.jp

僕は当ブログで書くよりも先にTwitterのほうでこの指摘をしていたのですが、anyteeがフィナムで連載しているブログで、僕への反論かもしれない投稿がされていました。

これを読むと、若干納得できるところがあります。たしかに90年代の505は、オリジナルレングスの場合にサイズが大きくなればなるほどテーパード具合が際立つという可能性は大いにあります。僕もすべてがすべてオリジナルレングスだけを見てきたわけではありません。

例えばこれ。海外サイトの拾い画像だけど、42インチだそうです↓

 

ただし記事にも載せた僕の80's USA製505はオリジナルレングスですし、501と裾幅が同程度なのであれば、505だけが “たまる” ということはないはずなので、その点についてはまだまだ異論を挟む余地はあると思っています。さすがに話を盛りすぎ。あと、値段高すぎ。完全にブランド料ですね。

 

④ ヴィンテージになるとまた違う

僕は導入部で『現行の505を買ったら501よりも太かった』とは書いたものの、すべての505が501よりも太いとは言っていないので完全に誤読なのですが、とりあえずそれは置いといて。

正直言うと、僕は通称 “66” 以前のヴィンテージは穿いたことがなく、雑誌やネットで見ている程度です。なので「本来の形は~~」うんぬんのことは僕には言えません。

でも画像で見てる限りではやっぱりストレート(=501と大きく変わらないシルエットという意味)だとは思います。しかし同時代・同サイズの501と比較した場合に505のほうが細身だという意見も多く、その点については正しいかもしれません。

ただしそれを「テーパード」と言い切っていいものかどうか?という点には疑問が残るかと思います。このあたり、ヴィンテージ好きの方にはぜひ教えていただきたい。

※もしかすると、ヴィンテージだけに限って見た場合は501XXよりだいぶ後発となる505のほうが細いのは当然なので、そこも「505がスリムで上品」という認識に繋がった可能性があるな。

 

 

以上が訂正と補足点です。

なので、僕も僕で「505はテーパードではない」という書き方をしましたけど、それもだいぶカマしすぎでして、「505は品番だけでシルエットを決めつけてはいけない」という言い方が正しいかもしれないな、というのが現状での結論です。失礼しました。

 

とりあえず、上掲した古いカタログの3種類は完全に謎です。

US古着でよく買う80~90'sのUSA製レギュラー505は全然スリムじゃないのに、カタログに載っているUSA製はキュッとしてる。

僕がかつて持っていたテーパードしている505はきっと日本企画USA製だったんだとばかり思い込んでいたのに、カタログでは日本企画はパイプドステムのストレートとなっている。

あと505には、紙パッチが赤印刷で赤タブのものと、紙パッチが茶印刷でオレンジタブのものがあるじゃないですか。このあたりはもう調べられてると思うんですけど、僕は今それを検索するのはもう面倒なので後回しにします。さすがにもうどうでもいいや……

 

【追記/補足】

ちなみにオレンジタブが廉価なファッションラインということは知ってます。ですが赤タブとオレンジタブでの形の違いがわかりません。

もしかしたらそれこそが決定的な違いで、オレンジタブの505がスリムだったという可能性も大いにあります。

 

 

一点、間違いなく言えることは、「2023年時点での現行品の505は、ストレートだし太い」ということです。

新品を買う場合は古い認識に騙されないでください。

 

てなわけで、おしゃれでもなんでもない服好きってのはこうも面倒くさいものなのですよ。ただのマニアなので。服なんて見るだけでよくて別に着なくてもいいもんね。

 

それではまた今度。

 

 


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