キャンバススニーカーといえば以前は CONVERSE と PRO-Keds を愛用していたのですが、どちらも日本ではUSA本国企画のモノを手に入れるのが難しくなったので、ある意味で消去法的な理由で、ちょっと前からVANSをメインに履くようになりました。
VANSってABC-MARTの大型店や通販を使えば、US企画品も買えるんですよ(品番が「VN-○○○○○○」となっているものがUS企画で、「V○○」というのがABCによる日本企画です)。
僕は基本的に、New BalanceとVANSがあれば、普段使いとしては十分に事が足りるんです。ところが実際にはそうはいかずあれこれと買ってしまうのはマニアの悲しい性(サガ)。
てなわけでVANSのハナシなのですが、なんとも困ったところがあって。
手持ちで一番新しいのは、このERA。
買ってから間もないので、まだまだきれい。なんですけど、VANSってきれいな状態ではどうしてもあんまりかっこよくないと思うんですよ。
VANSだけに限らず、現行のキャンバススニーカー特有ののっぺり感。おもちゃっぽさ。無機質さ。
昔のUSA製スニーカーって、素材のムラ感と手作業らしい個体差やバラつきがあるので見た目も有機的で、しかもヴァルカナイズ製法による作りがものすごくしっかりしてるので、本当に質が良かった。現代になって質が落ちたものって服飾に限らずいろいろありますが、スニーカーはその最もたるものではないかと。
ところが、VANSの良いところ。現行品でも汚くなるとちゃんとカッコイイ。
これは7~8年モノのオーセンティック。
このくたり具合。こうやってアッパーがヘタってぺたっと潰れた頃合いになると、いい表情が出てなんともかっこよくなってくる。
ラストやフォルムがそもそも昔のものとは違うので、ヴィンテージと同じとまではいきませんが……
http://webstore.berberjin.com/shopdetail/000000028252/
さすがにヴィンテージの存在感は現行と比較にならないほど圧巻ですけど、現行を履き込んだときの雰囲気の良さも、決して悪くはないんじゃないかと。
ネイヴィーのERAも同様。
しかもジーンズみたいにヒゲが出てるのが良い。
で、先述したVANSの「困ったこと」とは何ぞやということですが、ある意味当たり前の話で。
やっとかっこよくなってきた頃には、もう靴としての寿命が近いということなんですよ。
サイドテープの割れかたもだし、履き口なんてこれモンだし。
オーセンティックのほうもこんな感じ。
インソールのクッションも潰れてカチンコチン。とてもじゃないけど歩きやすいとは言えない。長時間歩くときに履くのは躊躇われます。
履き込んだオールドスクールはこんな感じ。
オールドスクールは全体的に頑丈なので、オーセンやERAよりは物理的なダメージが少ないけど、こうやってアッパーが潰れて表情が出る頃には、内張りやソールはそれなりにボロボロに。
USA製のヴィンテージはこんな感じ。
http://thevintagehook.com/?pid=96541843
うーん、やっぱり昔のほうが細身でトゥも小さくて断然かっこいいっすね。
一番よく履くスリッポン。
これは意外と潰れない。もっとペターっとしてもらいたいんですけど。
スリッポンに関しては比較にならないくらいヴィンテージのほうがかっこいいですからね。なんでこんなにぼってりしちゃうんだろ。
けっきょく外国人だって、幅は広めのほうが履きやすいんでしょうね。
てなわけで、オチやテーマがあるわけでもなく、だから何だというハナシですが、とにかくVANSは汚いほうがかっこいいのに、かっこよくなったときにはもうそろそろ寿命なのはどうにかならないもんかね? この気持ちわかります? ということです。
でもほんと僕個人としては基本的に、VANSのスリッポンとERAとオールドスクール、そしてNBのフラッグシップのグレー、これがあれば他のスニーカーは生活に必要ないんですよ。
いや、VANSもスリッポンだけで十分かもしれない。
そうなりたいもんですけどね。無理なんだろうな。